コールセンターの業務とは アウトバウンドとインバウンド
前回の記事では、 クラウドとオンプレの違いについてご紹介しました。
今まではシステムや設備に関する内容を扱ってきましたが、今回はコールセンターの業務を取り上げます。
コールセンターで行われている業務の大きなカテゴリーとして、アウトバウンド(発信)業務とインバウンド(受電)業務があります。
今回は、これらの業務の違いと業務に合ったシステムについてご説明したいと思います。
目次
- アウトバウンドとは
- コールセンターシステムのアウトバウンド業務向け機能
- インバウンドとは
- コールセンターシステムのインバウンド業務向け機能
- アウトバウンド・インバウンドを支援してくれるコールセンターシステム
- まとめ
アウトバウンドとは
コールセンターにおけるアウトバウンドとは、オペレーター(コミュニケーター)からお客様へ発信することを言います。
具体的な例としては以下があります。
一言でアウトバウンドと言っても、
「既存顧客のフォローが目的」なのか「新規顧客獲得が目的」なのか?
「1日何件くらい架電するのか」 「お客様へ繋がる確率はどのくらいなのか」
で変わってきますよね。
例えば、既存顧客への発信ならお客様の情報を事前に確認しておいた方が対応がスムーズでしょうし、
逆に新規顧客獲得が目的ならたくさん発信して話を聞いてくれるお客様を見つける必要があります。
こんなとき、目的に応じてシステムがサポートしてくれると効率的にアウトバウンド業務ができると思いませんか?
コールセンターシステムのアウトバウンド業務向け機能
コールセンターシステムにはアウトバウンド業務を支援してくれる便利な機能があります。
以下に代表的な機能をご紹介します。
クリック(プレビュー)コール
お客様の情報をパソコンの画面で確認し1件1件発信する方法です。画面のボタンをクリックすることで電話をかけられるので、電話番号の打ち間違いを防げます。
既存顧客に対するアウトバウンド業務などに適しています。プレディクティブコール
システムに登録された電話番号に対し、システムが自動で発信する方法です。応答したコールのみをオペレーターにつなげてくれるので、効率的に架電することができます。不在や話中など電話に出られない顧客が一定数いることを想定し、オペレーターの数よりも多く発信させることができます。
新規顧客獲得のための発信業務(特に電話が繋がりにくい対個人)に適しています。プログレッシブコール
プレディクティブコールと同じく、登録された電話番号にシステムが自動発信する方法です。プレディクティブコールと異なる点は、待機中のオペレーターと同数の発信を行うので、想定以上に顧客と繋がってしまいオペレーターが対応できないと言う状況を回避できます。
新規顧客獲得のための発信業務(特に電話が繋がりやすい対法人)に適しています。オートコール
プレディクティブコールやプログレッシブコールと同様にシステムに登録済の電話番号に自動的に架電します。他とオートコールの違うところは、顧客と繋がるとオペレーターではなくIVR(音声自動応答)に接続する点です。
選挙のアンケートなど、オペレーターでなくても対応可能な業務に適しています。
インバウンドとは
コールセンターにおけるインバウンドとは、アウトバウンドの逆、つまりオペレーター(コミュニケーター)がお客様からの問い合わせを受けることを言います。
具体的な例としては以下があります。
- 商品やサービスの利用方法・不具合等の受付窓口
- 料金や請求に関する問い合わせ窓口
- カスタマーサポート など
コールセンターシステムのインバウンド業務向け機能
インバウンド業務を支援してくれる機能にはどんなものがあるのでしょうか。
以下に代表的な機能をご紹介します。
IVR(音声自動応答)
システムに登録された自動音声が顧客に対応する機能です。コールセンターに電話をかけると、「〇〇のお問い合わせは1番、××のお問い合わせは2番を押してください」などの音声案内が流れた経験はありませんか?
IVR機能を活用することで、内容に合わせたオペレーターへの接続や、営業時間外になると音声ガイダンスを流して切断することができるようになります。顧客情報ポップアップ
顧客からの着信時に、システムに登録された顧客情報をパソコンの画面上に表示させることができる機能です。
過去の応対履歴や問い合わせ内容などの顧客管理情報を閲覧しながら対応することができます。
アウトバウンド・インバウンド業務を支援してくれるコールセンターシステム
アウトバウンド・インバウンド業務を支援してくれる便利なシステムを以下にご紹介します。
■ アウトバウンド対応
List Navigator
クラウド型のシステムで1ブースから利用可能。
プレディクティブコールにも対応しているので架電効率UPが期待できそうです。
scene-live.comオープンダイヤラー
アウトバウンドに特化したコールセンターシステムで、プレディクティブコールにも対応しています。
www.opencom.co.jp
■ インバウンド対応
- MediaCalls
インバウンドに特化していると言うわけではなさそうですが、インバウンド業務に必要な機能が充実しています。
www.medialink-ml.co.jp
■ アウトバウンド・インバウンドに対応
BlueBean
アウトバウンド・インバウンドに対応したクラウド型のシステムです。
他のサービスではオプションになることもあるプレディクティブ発信機能・IVR(音声自動応答)機能が標準機能として搭載されています。
www.bluebean365.jpコールセンターシステム - ブレケケ・コンタクトセンター・スイート
アウトバウンド、インバウンド両対応のコールセンターシステムで、IP-PBXがベースのフルIPコールセンターシステムとしてさまざまなな業種で導入されています。
brekeke.jp
まとめ
今回は、コールセンターのアウトバウンド・インバウンド業務についてご紹介しました。 プレディクティブ発信やIVR機能については、コールセンターシステムを選ぶうえでも重要な要素です。 次回以降は、各機能についてもっと詳しくご説明したいと思います。