ACDって何ができる?代表的な機能もご紹介!
前回は、マニュアルやFAQが充実しているコールセンターシステムについてご紹介しました。
今回は、コールセンターシステムの中でも代表的な機能である「ACD」をご紹介します。
ACDは、IVRと並んでコールセンターシステムでも重要な機能です。インバウンド業務を行う上では欠かせませんね。 それでは、さっそく見ていきましょう。
目次
- ACDとは
- ACDの代表的な機能① 着信したコールをオペレーターに分配
- ACDの代表的な機能② コールキューイング(待ち呼)の処理
- ACDの代表的な機能③ オペレーターのグルーピング
- ACD機能が組み込まれたシステム
- まとめ
ACDとは
ACDとは、Automatic Call Distributorの略称で、日本語では着信呼自動分配装置と呼ばれています。 具体的には、着信したコールを設定されたルールにもとづいて適切なオペレーターに分配する機能で、 アメリカの航空会社が自社のコールセンターで使用するために開発したのが最初だと言われています。 現在は上記以外にも様々な機能が開発され、コールセンターの業務効率化に貢献しています。 以下に、ACDの代表的な機能をご紹介します。
ACDの代表的な機能① 着信したコールをオペレーターに分配
ACDは、特定のルーティングルールに従ってオペレーターへコールを自動的に分配するようになっています。 ほとんどのシステムにおいて、ACDはオペレーターのスキルや稼働状況に合わせて設定することが可能です。 コールを分配するためのルーティングルールは、以下が代表的なパターンになります。
スキル(ベース)ルーティング
IVRで入力された情報をなどをもとに、対応に必要な知識や専門性を持ったオペレーターへ通話を配信する機能です。 具体的には、「製品の仕様」に関する問い合わせがあった場合は、「製品の仕様」スキルを持ったオペレーターへコールが割り振られます。 「製品の仕様」スキルを持たないオペレーターには着信しないので、対応がスムーズに進みます。
また、システムの仕様によっては上記ではなく、「オペレーターのスキルレベルによって着信の優先順位を変更」すると言う場合もあります。 具体的には、スキルレベルが高いオペレーターに優先的に着信させるようにし、レベルの高いオペレーターが対応できない場合のみスキルが低いオペレーターに着信させると言う機能です。
最大待機時間優先ルーティング
待機時間が最も長いオペレーターに対しコールを振り分けます。オペレーターの稼働を平準化することができるため、コールセンターではこのルーティングルールが利用されることが多いようです。
最少着信優先ルーティング
着信応答数(通話数)が最も少ないオペレーターへコールを振り分けます。 着信数が多いコールセンターはこのルールをを活用しているようです。
データベースルーティング
発信者番号などをもとに、以前対応したオペレーターにコールを振り分けます。 特定のオペレーターが対応した方が良い場合や、指名がある場合などに有効なルールです。該当のオペレーターが通話中だった場合は、通話終了まで待つことができるシステムもあるようです。
順番ルーティング
オペレーターへ順番にコールを振り分けます。
ランダムルーティング
オペレーターに対し、ランダムにコールを振り分けます。
ACDの代表的な機能② コールキューイング(待ち呼)の処理
着信が集中しオペレーターに繋げないコールキューイングを待機させる(保持する)ことができます。 その際、コールキューイングに対し音声メッセージ(「ただいま混みあっております…」など)を流すこともできます。 上記に加え、コールキューイングがオペレーターに繋がるまで一定時間ごとに繰り返し音声メッセージを流す、長時間オペレーターに繋がらない場合は別の音声メッセージ(「申し訳ありませんが、少しお時間が経ってからお掛け直しください…」など)を流して切断する、なども可能です。
ACDの代表的な機能③ オペレーターのグルーピング
「料金案内」「技術サポート」など、問い合わせ窓口に応じてオペレーターをグルーピングする機能です。
ACD機能が組み込まれたシステム
クラウド型コールセンターシステム BlueBean
ACD、IVRなどコールセンターに必要な機能をワンストップで提供しています。
まとめ
今回は、ACD機能についてご紹介しました。 コールセンターシステムの代表的な機能なのでご存知の方も多いと思います。 ただ、仕様はシステムによって異なることがあるようなので、導入する前にしっかりチェックしたいですね。