AIの活用でコールセンターが得られる効果とは
前回の記事ではテレワークでの新人教育についてご紹介しました。
今回はコールセンターにおけるAIの活用について考えてみたいと思います。
新型コロナウイルス感染防止の観点から3密(密閉空間、密集場所、密接場面)を避けるよう要請が出ています。
コールセンターと言う職場はまさに3密の条件が揃っている場所と言えるのではないでしょうか。センターによっては同じヘッドセットやパソコンなどを複数人で使い回すため機器からの感染も懸念されます。(定期的な消毒などの対策は行われていると思いますが)
もしコールセンターで行っている業務の一部をAIが担ってくれるとしたらどうでしょう。 人が行わなければならない業務を最小限に抑えることでセンター内に人が密集する状況を改善できるかもしれません。
目次
コールセンターがAIを活用した方が良い理由
コールセンターの課題として1番にあげられるのが慢性的な人材不足です。
対人業務と言う性質上、トラブル対応など精神的にストレスがかかりやすいと言うのが代表的な理由です。それだけではなく教育時間を十分に確保できないセンターでは、未熟な状態で現場に出て顧客対応につまづいてしまいオペレーターが自信失う、案内に誤りが多くトラブルに発展し消耗し離職してしまう、と言ったケースも少なくありません。
それではなぜコールセンターでAIを活用するとよいのでしょうか。
ある会社の調べによるとコールセンターに問い合わせのある内容の多くはWebサイトやマニュアルなどに回答があり、コールセンターに電話しなくても解決できるものだと言う調査結果が出ています。
なかなか繋がらないコールセンターへ電話するよりも自分で調べた方が早く解決する可能性が高い、と言うことですね。
つまりお客様へ回答を案内できるならそれは人手なくても良いと言うことです。
一方で有人オペレーターが対応した方が良い場面と言うのも存在します。人が対応しなければならない部分にはオペレーターを配置し、よくある問い合わせなどはAIが対応することでひっきりなしにかかってくる電話によってオペレーターが消耗することは少なくなりそうです。
コールセンターで期待されるAIの役割とは
コールセンターにおいてAIはどのような役割が期待されるのでしょうか。
オペレーターに代わりAIが問い合わせ対応する。 →Webサイトに回答が掲載されているような定型的な質問内容などは、オペレーターではなくAIが回答を行うことでオペレーターの負担を軽減する。
AIがオペレーターをサポートする。 →AIだけで解決が難しい内容はオペレーターが対応する。その際、予測される回答内容や関連するFAQなどを表示させオペレーターがスムーズに回答できるようにサポートする。
早朝・深夜などオペレーターの稼働が難しい時間をカバーする。 →早朝・深夜の時間帯に勤務を希望するオペレーターは多くなく、また勤務する側の身体的負担も懸念される。そのため日中の時間帯以外はAIが対応することでオペレーターの負荷を軽減する。
AI活用事例
AIを使った自動応答システムの導入によって業務効率化に成功した例をご紹介します。
食料品などの宅配サービスの注文を受けるコールセンターではAIのシステムを導入しました。 このセンターでは注文のピーク時に合わせて人員を配置していましたが、想定したよりも問い合わせが少なかった場合に人員が過剰になるなどの課題がありました。
課題解決のために導入したAIのシステムは、電話口で会員番号、電話番号、商品番号などの情報を伝えるとAIが注文を受け付けます。受付だけではなく、注文後の内容の変更、キャンセル、確認の際の対応も可能です。
システム導入後は導入前よりも電話が繋がりやすくなると言う効果が出ています。
AIと連携したコールセンターシステム
AIと連携したコールセンターシステムを以下にご紹介します。
BellCloud AIfor Webself
https://www.bell24.co.jp/ja/solutions/crm_aiforwebself/index.htmlwww.bell24.co.jp
クラウド型コールセンターシステム BlueBean
まとめ
今回はコールセンターでのAI活用についてご紹介しました。 AIの導入は業務効率化だけではなく非常時の備え(BCP対策)にもなり一石二鳥です。 AIは定型化された業務が得意なので単調な業務をお願いして、人は人でなければならないコア業務に集中したいですね!