在宅勤務に不可欠なクラウドサービスとシャドーITのリスク対策
私たちが仕事をする上で今や欠かせない存在のクラウドサービス。 昨年4月に緊急事態宣言が出された際に急遽、在宅勤務への切替が迫られた際もクラウドサービスを利用していたおかげでスムーズに移行できたと言う話をよく聞きます。
コールセンターシステムもいろいろなサービスがありますが、最近は特にクラウド型のものがよく目につきます。 導入が簡単で場所を問わず利用できる便利なクラウドサービスですが、適切に管理しないと情報漏洩などのリスクにつながる可能性もあるのです。
今回はクラウドサービスを使用する際のセキュリティ面の問題と対策についてご紹介したいと思います。
在宅勤務に不可欠なクラウドサービス
コロナ禍の収束が見通せない中、感染症対策として在宅勤務の普及は喫緊の課題に変わりありません。 在宅勤務のために欠かせないもの、それは各種クラウドサービスです。
クラウドサービスは社内の事務処理や情報管理等に使われるGoogle AppsやSalesforceなどのSaaS、開発者向けサービスのPaaSやIaaSなどがあります。
コールセンターにおいても導入メリットの多いクラウド型のコールセンターシステムを使用されているところは少なくないと推測されます。 インターネット環境があれば電話、メール、チャットなどの顧客対応を行うことができるのでとても便利ですね。
しかし残念ながらメリットばかりではありません。 便利さの裏で懸念されているのがセキュリティの問題です。 インターネットを介してデータのやり取りが行われるクラウドサービスはセキュリティが不安視されています。 特にコールセンターの業務は個人情報を扱うケースが少なくないことから、セキュリティ対策は重要な課題です。
ではセキュリティの問題とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
シャドーITのリスク
最近「クラウドファースト」という言葉をよく見かけます。 クラウドファーストとはシステム構築の検討時にクラウドの利用を優先することを指します。
クラウドは利便性が高いサービスですがその一方、利用範囲が広がることで社内のIT管理が複雑化すると言う問題も出ています。 どういうことなのでしょうか。
「シャドーIT」と言う言葉をご存知でしょうか。 会社や組織が把握していない、社員が独自に利用・導入したデバイスやクラウドサービスのことをシャドーITと呼びます。
SaaSは導入が容易なため組織の個人や部署単位で導入するケースが少なくないと考えられています。 そのため社内のIT管理部門が知らないうちに業務利用されている可能性があります。
シャドーITは情報漏洩など組織にとって深刻なリスクを招く可能性があります。 具体的にはどのようなケースが想定されるのでしょうか。 例えば以下のような可能性が考えられます。
- 個人で契約しているオンラインストレージに業務書類をアップロードする
- 個人のSNSアカウントを使って業務連絡を行う
- セキュリティに問題があるサービスを契約し業務利用する
上記は最悪の場合、情報漏洩などを発生させる可能性があります。しかし社員の行動を全て把握するのは容易ではありません。
ではどのような対策が考えられるのでしょうか。
CASBとは
「CASB(キャスビー)」とはCloud Access Security Brokerの頭文字を取ったもので2012年に米ガートナーが初めて提唱した考え方です。
組織が利用しているクラウドサービスを一元的に管理し、利用状況の可視化や制御を行うことです。
CASBを構成する機能は以下の4つの機能に分類されておりSaaS環境に特化しています。
CASBに活用により複数のSaaSを併用した環境でも情報漏洩などのリスクを抑えることができます。
BCP対策として在宅勤務は非常に有効な手段と言えます。 コロナ禍が収束したとしても今後に備えて在宅勤務への移行や出社と在宅の併用勤務を行うことが必要と考えられますが、そのためにはクラウドサービスの活用は欠かせません。
一方で在宅勤務と言う社員同士の目が行き届かない環境下では組織と社員双方のためにもCASBなどセキュリティを強化するためのソリューションの重要性が増してきています。
クラウド型のコールセンターシステム
クラウド型のコールセンターシステムを以下にご紹介します。 システム選びの参考にしていただけると幸いです。
BIZTEL
国内シェア4年連続No.1のクラウド型コールセンターシステム。
BlueBean
コールセンターに必要な機能をワンストップで提供。
まとめ
クラウド利用が進む現代においてCASBのように利用状況の可視化や制御を行うことのできるソリューションの需要は高まっています。 しかし目的に合った製品を導入しなければ十分な効果は得られません。 コールセンターシステムを選ぶ時と同じく自社に合った製品の選定が重要です。 クラウドサービスは手軽で便利ですが使用する上でリスクが存在することも忘れずに、可能な範囲で対策をしていただければと思っています。